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投球フォーム比較から探る大谷翔平の“進化”

 

高校卒業後、3年目を迎える大谷翔平が右肩上がりに成長を続けるのはなぜか。週刊ベースボール本誌『連続写真解説』でお馴染み、藪恵壹氏が、プロ1年目(2013年)と今年のフォームを比較解説。進化の秘密を探った。
解説=藪恵壹

今季はフォームのバランスを意識し、安定感と制球力が向上している


 新人のころから決して悪い投げ方ではなかったのですが、より安定して力を発揮できるよう、マイナーチェンジを加えているようです。

 最も分かりやすい違いは、動きの大きいノーワインドアップをやめ、セットポジションにしたことでしょう。2013年(以下A)では写真-2で軸足(親指)の上に頭が来ているのに、写真-1で左足をプレートよりも後ろに引くことで頭と重心も大きく後方へ。1、2で再び軸足の上に戻すというムダな動きがありました(すなわち、-1&-2の2コマ分が余分)。この間の動きがその後のフォームのバランスに影響を及ぼすことが多く、大谷選手もそれを嫌ったのでしょう。

A写真-2


A写真-1


A写真1


A写真2



 2015年(以下B)では写真1の軸足と頭の位置を動かさず、素直に左足を上げて、バランスの良い写真3を迎えています。勢いをつけたA写真3と比べても、変わらない高さまで左ヒザが上がっていますね。実際のところ、球速、球威は変わらない(※トレーニングの成果でむしろ向上している)ばかりか、フォームが安定し、制球面にも好影響が出ているのではないでしょうか。

B写真1


B写真3


A写真3



 気になるのがその後です・・・

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