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12球団「4番」事情!パ・リーグ編

 

ペナントレースが開幕し、間もなく2カ月が経とうとしているが、チームの大黒柱とも言える四番はしっかりと固定され、定着しているのだろうか。過去5年間の四番起用一覧とともに、四番定着度、そしてチームにもたらす影響を探っていく。
表の成績は四番として先発した際の成績。

ソフトバンク・李大浩の加入で四番問題が解消




 日本一を達成した11年をはじめ、常時出場が難しくなってはいたが、小久保の四番としての存在感は大きかった。その小久保が引退して迎えた13年は四番が不在のシーズン。松田が81試合と最も多く任されたが、三番・内川、五番・長谷川勇也の間で“つなぎ”の四番の印象が強かった。当時の秋山幸二監督も「ウチは一、二、三、三、三番」と柱の不在に頭を悩ませていた。

 14年、李大浩の加入により、その問題が一気に解消された。三番の内川は「デホがいることで、自分が決めるという気持ちで打席に立つ必要がなくなった。デホの存在は大きい」と認めている。そのシーズン、李大浩は12球団で唯一、144試合すべてに四番で先発出場。19本塁打、68打点は物足りなく映るが、残した数字以上の貢献度だった。

 今季は工藤公康新監督の下、クリーンアップの並びが変わっている。三番に機動力がある柳田悠岐を置き、四番・内川、五番・李大浩。勝負強さと出塁率の両方を併せ持つ内川を李大浩の前に置くことで、得点を効率的に挙げる狙いがある。このクリーンアップだけは開幕以来、不動。工藤ホークスの根幹となっている。

開幕から四番に座っている内川聖一。昨季の李大浩のように全試合で四番を務め、チームを優勝に導けるか



オリックス・定着率の低さが得点力に影響




 2010年に主に四番を打ったカブレラは、序盤から左脇腹痛、左太モモ裏痛などケガに泣かされ、出場112試合に終わったが、それでも24本塁打、82打点で四番の役割を果たした。しかし、オフに交渉決裂となると翌10年は、前年に本塁打王に輝いたT-岡田が四番に。11年は韓国代表の李大浩を獲得。2年にわたって不動の四番としてチームに存在した。しかし、またも交渉決裂で流出。昨年は、代わりに獲得したペーニャが、10本塁打、23打点で3・4月の月間MVPに輝くなど、チームの快進撃を支えたが、後半戦に大失速。わずか1年でチームを去った。

 今季は新加入の中島裕之を四番に、NPB6年で169本塁打のブランコを五番に置いてスタートしたが・・・

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