週刊ベースボールONLINE

 




今季、先発としてチームに欠かせない存在となっている十亀剣。その安定感抜群の投球を支えているのはカーブだ。大きな変化で打者を翻ろうする、そのボールの秘密とは?
取材・構成=小林光男、写真=桜井ひとし

抜きながら、すべらせて、回転をかける


 高校1年生のときにサイドスローに転向して大学卒業後、社会人1年目から投げるようになりました。やはり、緩急をつけ、相手のタイミングを外したい、と考えたからです。ただ、自分の中ではカーブというよりも、曲がりの大きなスライダーという感覚でした。いわゆるスラーブ。しかし、プロ相手では簡単に対応されてしまったんです。ボールになるのはもったいなくて、ストライクを取りたいと考えると、どうしても腕の振りが遅くなってしまった。

 そこから試行錯誤を重ねて、握りなどもいろいろと試して。一昨年くらいからですかね、しっかりと腕を振って、抜く、ということをきちんとできるようになったのは。でも、難しいんですよね。だって、真逆のことじゃないですか。スピードを殺すには腕を緩く振るしかないのに、そうではなくてしっかりと振りながらですから。だから、キャッチボールやブルペンなど、とにかくいろいろと投げて自分に合った感覚をつかむしかないでしょう。

(前)親指と中指でボールを握り、その他の指は力を入れず添えているだけ


(後)とにかく、しっかりと腕を振ることだけは怠らないようにしている

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング