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砂田毅樹 考え抜いて見つけたスタイル

 

貴重な先発左腕が台頭した。2014年育成ドラフト1位で入団した砂田毅樹が躍動している。6月14日の日本ハム戦で初登板を果たすと7月8日には育成ドラフト出身ではプロ野球史上初の10代での勝利を果たす。球団では野村弘樹以来27年ぶりの10代左腕勝利であった。支配下登録を勝ち取るために考え抜いて導き出した生き抜く術。プロ野球選手としてマウンドに上がれる喜びを感じながら、チームの勝利のためにひたむきに、懸命に、腕を振っている。
取材・構成=阿部ちはる 写真=馬場高志(インタビュー)、BBM

一流選手を見て学んだ“勝ち方”


 7月20日に20歳の誕生日を迎えた砂田は6月8日に支配下登録されたばかりだ。その笑顔にはまだあどけなさも残るが、プロ野球選手として確かな成長を遂げてきたことは本人の言葉を聞けば納得できる。

──20歳のお誕生日おめでとうございます。今年の初め、20歳を迎えるときに、一軍にいることを想像していましたか?

砂田 ありがとうございます。そうですね、誕生日付近には一軍にいたいなとは思っていました。

──育成選手として入団し、約1年半二軍で過ごしました。

砂田 昨年の場合は、とにかく結果を出さなきゃと考えていました。二軍で結果を出さないと見てもらえないですから。ですが今年は投球内容を求めるだけじゃなくて“勝ち方“を意識するようになりました。一軍に呼ばれても結果が出なかったら意味がないですから。

──何かを変えたのでしょうか。

砂田 まずはチームの先輩である三浦(大輔)さんや(山口)俊さん、井納(翔一)さんの試合を見て、どうやって一軍の選手を抑えているのかをいろいろ考えました。ベイスターズだけじゃなくて、ほかのチームのピッチャーもよく見るようになったら、味方が打ってくれるようになってきて、自然と勝ちがつくようになったんです。やっぱりチームを勝たせられるピッチャーになりたいので、ファームではそういったことを考えていましたね。

──実際に支配下登録の話を聞いたときはどう感じましたか。

砂田 やっぱりうれしかったですね。やっと本当のプロの世界で戦える環境ができたんだ、と。もちろんここからが勝負、という思いもありましたが、そのときはとにかくうれしい気持ちでいっぱいでした。

──プロ野球選手は一軍で投げるものだという思いがあった。

砂田 そうですね。いくらファームで20勝しても・・・

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