プレッシャーを乗り越えた先に栄冠が待っている――。

　これは私だけでなく、特にプロ野球選手なら誰もが思っていることであろう。例えば日本シリーズ。日本球界最高峰の舞台での登板は、それまで感じたことのないようなプレッシャーが襲ってくる。私もヤクルト時代に経験したが、そこでプレッシャーから目を背けることなくマウンドで腕を振り、その投げた球で相手を打ち取ることができれば自信となる。その積み重ねが一流選手への道となるのは間違いない。



　今回、侍ジャパンに選ばれた高校生の面々も、そのプレッシャーに打ち勝ってよく戦ってくれたと思う。私も早実時代、日本代表に選ばれたが、われわれのときは親善試合。だから、本当のプレッシャーは感じていない。しかし、今大会は真剣勝負。それも、トップチームと同じ侍ジャパンのユニフォームを着ての戦いである。日の丸の重みを感じながらのプレーだっただろうが、存分に力を発揮していた。

　特に清宮幸太郎(早実)は、プレッシャーのかかり具合がハンパではなかっただろうと推察してしまう。ただ、一人の1年生、そして四番。表面で見せていなくても、心の内ではプレッシャーを感じていたかもしれない。思いのほか・・・