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特集・2015ドラフト大展望

東海大相模・小笠原慎之介 150キロ直球と進化した変化球

 

写真=中嶋聖

150キロ超の直球と精度が増した変化球


チームメートの吉田凌[左]とともにプロ志望届を提出し、10月7日に会見を開いた小笠原。「日本一の投手」をめざし、日本最高峰の舞台での飛躍を誓う



 小笠原慎之介は高校野球最後の時を和歌山で迎えた。第70回紀の国わかやま国体。甲子園8強進出校など12校が出場する大会に東海大相模の一員として出場した。しかし、初戦・敦賀気比戦を終えた後の取材対応で「この大会は投げません。左ヒジに炎症が出て、代表から帰ってきてからはキャッチボールもしていないんです」と故障を明かした。

 7月から始まった最後の夏。小笠原は「背番号1」のプライドと生命線の直球を前面に押し出した。今夏4試合で27イニングを投げて自責0。決勝の横浜戦は試合開始4分後に満員札止めとなる異様な雰囲気の中、7安打完封と圧巻の投球で当時自己最速タイとなる150キロ直球をマーク。神奈川2連覇を果たした。進化を見せたのは変化球。今春の関東大会準決勝で浦和学院に2本塁打を喫し、0対4で敗れたことをきっかけにチェンジアップの精度を高めることを意識。「チェンジアップが良く決まってくれたなと思う」と手応えを胸に、甲子園へ乗り込んだ。

 吉田凌との2枚看板に強力打線を擁し、優勝候補最有力として臨んだ聖地。2回戦・聖光学院戦で救援登板して最速152キロをマークすると、3回戦・遊学館戦で8回2失点。準々決勝・花咲徳栄戦のロングリリーフ、準決勝・関東第一戦での救援を経て、決勝・仙台育英戦は6失点完投。自らが決勝アーチを放って45年ぶりの全国制覇をつかんだ。重圧の中でも門馬敬治監督は「期待が大きかった分、苦しかったと思う。だけど・・・

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