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特集・2015秋季キャンプレポート
オリックス・福良淳一監督 “昭和トレーニング”で下半身強化

 

雪辱のシーズンを力に――。今季途中から代行監督として指揮を執った福良淳一氏が、来季は正式に監督に就任。“スキのない野球”と“機動力野球”を掲げるが、まずは、若手の底上げをテーマに挙げる。今季は優勝候補筆頭もリーグ5位。20年ぶりのリーグVへ向けて、若返りを図るチームは、来季を“新時代の幕開け”とする覚悟だ。
写真=前島進



福良淳一新監督が掲げるチーム構想


・攻守ともに若手への世代交代
・若手投手陣の基礎体力作り
・攻撃の幅を持たせる意識付け

個の能力アップが第一歩。各担当が選手を徹底指導


 まさにゼロからのスタート。今季、大型補強を行いながら開幕からまさかの大失速で5位に低迷したオリックス。11月1日から始まった高知・秋季キャンプには、今後のチーム編成、育成を任された首脳陣たちが真新しいユニフォームに袖を通し選手たちにゲキを飛ばしていた。

 ヘッドコーチから昇格した福良淳一新監督、ロッテ時代には“下克上日本一”を達成した知将・西村徳文ヘッドコーチ、現役時代に33試合連続安打の日本記録を樹立した日本球界屈指のスイッチヒッター・高橋慶彦一軍打撃コーチら、新生オリックスが2016年に向けスタートを切った。近年は主力、ベテランがキャンプメンバーに名を連ねていたが、今年はまったく違う。糸井嘉男小谷野栄一は志願の参加だが、駿太、奥浪鏡若月健矢ら若手中心のメンバー構成となり福良新監督も「まずは個々の能力を上げること。若手の底上げが今のチームには必要」と理由を説明した。

 今オフは坂口智隆馬原孝浩井川慶平野恵一谷佳知といった中堅、ベテラン勢がチームを去った。世代交代を急速に進め、球団は来季を“新たな時代の幕開け”と位置づけている。そんな中、キャンプ初日から精力的に動いたのは高橋打撃コーチだった。

「あれだけ給料をもらっているんだからもっと打たないといけない。下半身の問題を指摘した」

 今季打率.262、17本塁打、62打点と不振に終わった糸井に身ぶり手ぶりで指導を行った。

 ランチ特打、ティー打撃など糸井がバットを持てば必ず高橋打撃コーチが隣に立ちアドバイスを送る。オリックスに移籍してからここまで本格的に指導を受けるのは初めてだったに違いない。糸井自身も「僕の知らないことを知っている。今年はクソみたいなシーズンを過ごした・・・

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