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新春特別企画
12球団選手が絵馬に綴る2016年の誓い

 

2016年が始まると同時に、新シーズンへ向けスタートを切る選手たち。納得のいくシーズンになった選手も、悔しい思いをした選手も再び同じスタートラインに立つ。ここではそんな12球団の注目選手たちに新年の抱負を絵馬にしたためてもらった。果たして彼らが抱く決意とは。

今宮健太(ソフトバンク)・譲れないタイトル




 ゴールデン・グラブ賞はプロ野球人・今宮健太のアイデンティティと言っていい。「僕は守備で生きている人間。1度この賞を獲ったら、獲り続けたいと思うし、ほかの人には渡したくない」と強いこだわりを持つ。初めて同賞を獲得したのが、川崎宗則が海を渡って2年後の2013年。00年代の強いホークスを内野の要として支えた元気印の後釜として認められたシーズンだった。そこから3年連続で受賞中。

 ただ、15年シーズンは満足のいく結果を残せなかった。打率.228はこの3シーズンで最低。打撃不振もあり、10試合で先発を外れた。

「ショートはチームの守備の要。ここがコロコロ入れ替わるようでは、チームは強くならない」

 新シーズン、チームとして目指すは当然、3年連続の日本一。さらに“10連覇”と壮大な夢は続く。そのチームの守備の要として、4年連続のゴールデン・グラブ賞は譲れない。

大谷翔平(日本ハム)・優勝こそが自分の個人目標




 2015年は最多勝(15)、最高勝率(.750)、最優秀防御率(2.24)と投手3タイトルを獲得。打者としての二刀流を続けながらの快挙だった。だが、本人が強くこだわっているのは自分の数字よりもチームの勝敗だ。

「リーグ優勝と日本一が一番の目標です。『個人目標とは言えない』と指摘されたらそれまでなんですけど、自分にとってはこれが個人目標。ここにどれだけ貢献できるかでしか、評価してもらえない部分があると思います。自分が頑張れば、それだけ勝つ試合も増えて、周りに対してプラスになります。どれだけ頑張っても最下位では意味がないし、2位でも意味がない。リーグ優勝して日本一になることが一番大事だと思います」

 15年は打撃成績が低調に終わったこともあり、打者・大谷の復活もファンは待ちわびているはず。新しい1年も二刀流から目が離せない。

秋山翔吾(西武)・“足”でも勝利に貢献!



「打つほうでは目標を立てづらいですから……」

 2015年、開幕から好調を維持して、プロ野球記録を更新するシーズン最多216安打を放った秋山翔吾が新シーズンに誓うのは「20盗塁」だ。もともと15年もこの数字を目指していたが結局、3個及ばず17盗塁に終わっていた。しかも、数えた失敗も17。盗塁成功率がわずか5割では到底、満足感を得られるはずもない。

「僕が何でチームの勝利にさらに貢献できるかを考えたら、やっぱり盗塁でしょう。考え方、やり方次第で数を増やしていくこともできると思いますから」

 トップバッターを務める、獅子が誇る安打製造機。背番号55の強烈な打力に走力が加われば完全無欠の一番打者になれる。2年連続Bクラスの屈辱を味わったチームが08年以来の優勝を成し遂げるためには、秋山の進化が必要不可欠なのは言うまでもない。

西勇輝(オリックス)・Vへ導きファンを笑顔に




 いまや先発投手陣の柱に成長した。2015年は2年連続3度目の2ケタ10勝でチームトップの勝ち星をマーク。リーグ2位の防御率2.38を残すなど、登板24試合のうち、クオリティースタートが20試合と、抜群の安定感で開幕から不振にあえぐチームに光明を与えた。侍ジャパン入りも果たし、プレミア12に出場するなど、成長の一途をたどる右腕。プロ7年目を迎える16年は、さらなる飛躍を目指すが、追い求めるのは自身の結果ばかりではない。

 14年は首位とゲーム差なしのリーグ2位、15年は優勝候補に挙げられるも、連覇を果たしたソフトバンクに30ゲームの大差をつけられ5位に甘んじた。だからこそ、目指すは“悲願のリーグV”。「チームの勝利だけを考える」と語る右腕が、2ケタ勝利を最低目標に、チームを優勝に導く投球で、16年は「1年中、ファンのみなさんを笑顔」にしてみせる。

川端慎吾(ヤクルト)・チームの中心で目指す頂




 川端慎吾にとって2015年は充実したシーズンだった。自身初の全試合出場、初タイトル(首位打者、最多安打)、そしてリーグ優勝。味わったことのない喜びを経験し、「最高のシーズン」と振り返る。だが「逃したのはそれぐらい」と話すように、日本シリーズで敗れ、最後の最後に悔しさも味わった。だからこそ、さらなる頂を目指し絵馬にしたためたのは「日本一」の3文字。

「プロ野球選手としてプレーしている以上は経験したい。一番上に立ってみたい」と新たな目標が芽生えた。

 さらに16年は・・・

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