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特集・2016年球界大展望
高校野球展望 センバツ出場32校を大予想!

 

春はセンバツから――。第88回選抜高校野球大会は3月20日から12日間(準々決勝翌日の休養日含む。組み合わせ抽選会は3月11日)、阪神甲子園球場で開催される。選考委員会は来年1月29日に大阪市内で行われ、出場32校が決まる。一般選考枠29校(神宮大会枠含む)と21世紀枠3校の出場校を予想する。(学年は16年4月からの新学年)

【北海道(一般選考枠1)】


 15年秋の全道大会を制した札幌第一で文句なしである。エース・上出拓真(3年)はノビシロがある注目右腕。夏は3度出場も、選出されれば春は初となる。

【東北(同2)】


 優勝した青森山田が当確で、準優勝は同じ青森勢の八戸学院光星。地域性が考慮されても、青森山田は県1位で突破した強みがあり、上位2校で揺るがない。議論となった場合は準決勝で青森山田と好勝負した盛岡大付が浮上してくる。

【関東・東京(同6)】


 関東大会4強進出の木更津総合、常総学院、東海大甲府、桐生第一に、東京大会優勝の関東一までは当確ライン。注目左腕の木更津総合・早川隆久(3年)と常総学院・鈴木昭汰(3年)は選出されれば2年連続での春となる。

関東大会を制したのは木更津総合。左腕・早川はプロ注目左腕で15年に続く2年連続の“春”は当確だ



 関東5位と東京2位の比較となる最後の1枠は、16年も難航を極めそう。関東8強の中で試合内容、地域性から見て花咲徳栄が優位。15年夏の甲子園も経験した145キロ左腕・高橋昂也を擁する。対するは3年連続で東京準優勝の二松学舎大付。左腕エース・大江竜聖ら主力選手が1年夏と2年春の甲子園を経験。都大会では今夏の甲子園4強・早実、そして強豪・日大三を破った試合内容が充実しており、やや有利かもしれない。

【東海(同2)】


 主将兼エース・四番の藤嶋健人(3年)を擁する東邦は20年ぶりに東海大会を制覇。藤嶋は神宮大会1回戦(対秀岳館)で2打席連続アーチを放ったバットでも注目だ。粘り強い戦いを展開する準優勝・いなべ総合は春出場が有力だ。

東海大会を20年ぶりに制した東邦はエース・四番で主将の藤嶋が文字通り、大黒柱として名門をけん引



【北信越(同2)】


 敦賀気比は史上3校目の春連覇へ向けて準備に余念はない。エース・山崎颯一郎(3年)に主将・林中勇輝(3年)と投打の軸がいるのは心強い。準優勝の福井工大福井も試合内容から選出ほぼ間違いないと思われる。ただ、地域性が考慮される場合は佐久長聖が浮上する。敦賀気比との準決勝では6回までリードと善戦。ただ「県2位」がどのような評価となるかである。

敦賀気比のエース・山崎は神宮大会決勝[対高松商]の終盤に打ち込まれて無念の準優勝。史上3校目の春3連覇へ冬場は徹底的に練習するのみである



【近畿(同6)】


 大阪桐蔭、滋賀学園、龍谷大平安、明石商までの4強以上がまず、順当に選ばれそうだ。大阪桐蔭は神宮大会準決勝(対高松商)で自己最速を5キロ更新する150キロをマークした高山優希(3年)が一躍、ドラフト上位候補に挙がる。

激戦区・近畿大会を制した大阪桐蔭は150キロ左腕・高山を擁す。総合力が高く、優勝候補に挙がってくる



 残る2枠は8強進出校の中から比較となるが、準々決勝でコールド敗退した阪南大高と市和歌山は印象が悪い。報徳学園は滋賀学園との準々決勝で延長14回の末に惜敗(0対1)し、智弁学園は大阪桐蔭に善戦した末に敗退。ゲーム内容を見ても、この甲子園常連2校が選出されそうだ。

【中国・四国(同6)】


 従来の一般選考枠は5も、高松商の神宮大会初制覇により、四国地区が「神宮大会枠」を得た。つまり、四国は基本が2であるから、1枠増で3へ。

15年11月の明治神宮大会を制したのは古豪・高松商。「神宮大会枠」は四国地区に与えられ、基本枠2に加えて1増の3校となり、中国地区も3校が選出されることが濃厚である



 高松商と同準優勝・明徳義塾に続く3番目の評価は、4強の土佐と済美の比較になる。地域性なら済美が優位も、明徳義塾との準決勝で善戦した土佐の戦いぶりも見逃せない。中国地区はまず、創志学園と南陽工の上位2校は文句なし。四国・中国で最後の6枠目は、中国3位校と四国4位校による比較となる。地域バランスから見ても「中国3・四国3」が有力で、中国3位は如水館と開星の4強敗退2校による争い。試合内容から完封負けした開星より、中国準優勝・南陽工と好勝負(3対5)を繰り広げた如水館がややリードとしている。

【九州(同4)】


 地域性から見ても優勝した秀岳館、準優勝・海星に、4強組の日南学園と鹿児島実が選出されそうだ。秀岳館はNHKテレビ解説でもお馴染みの鍛治舍巧監督が就任2年で甲子園へと導くことになる。かつて準決勝のコールド敗退が大きく影響して落選するケースもあったが、15年秋は白熱した2試合が展開され、マイナス要素は見つからない。

秀岳館は就任2年目・鍛治舍監督が率いて九州大会優勝。同監督が指導した枚方シニア(大阪



【21世紀枠(同3)】


 12月11日に9地区から推薦された候補校9校が出そろった。1月29日の選考委員会では東日本(東海・北信越以東)西日本(近畿以西)から各1校、残る1校は地域を限定せずに選出される。

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