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特集・2016年球界大展望
ドラフト展望 上位指名候補選手を徹底予想!

 

ドラフト戦線に休みはない。2015年のドラフト会議が終わった瞬間に、次年度への向けたスカウト合戦が本格化する。16年の顔ぶれを見ると、創価大の156キロ右腕・田中正義(4年・創価)が“一人横綱”との声が多数を占める。中村和久氏(元巨人チーフスカウト)が有力選手を挙げて、上位指名候補を予想していく。

1年目から先発ローテに入れる156キロ右腕・田中


 16年のドラフトでは、各カテゴリーに好投手がそろう。その中でも抜きんでているのが創価大・田中正義(創価)だろう。すでに12球団が1位候補にリストアップしているのは間違いない。競合覚悟で指名する球団が最終的に何球団になるのか楽しみだ。最速156キロを誇り、常時150キロを計測する。落差の鋭いフォークも操り、抜群の安定感を見せている。スタミナにも不安はなく、プロでも1年目から先発ローテーションに入れるだけの力がある。

1位重複が確実と言われている創価大・田中。1989年の新日鉄堺・野茂英雄[近鉄]、90年の亜大・小池秀郎[ロッテ拒否]の8球団に迫るのか、興味は尽きないところだ



 その他の大学生投手も右投手が目立つ。立正大・黒木優太(橘学苑)、近大・畠世周(近大福山)、慶大・加藤拓也(慶應義塾)ら、150キロを超える本格派右腕が続く。流通経大の生田目翼(水戸工)は15年秋は故障のため打者として試合に出場するなど、投打でセンスを感じる。東海大・丸山泰資(東邦)は15年春、首都大学リーグで完全試合を達成するなど、投球術に長けている。明大の柳裕也(横浜)、星知弥(宇都宮工)のコンビは1年時から東京六大学で経験を積み、順調に成長している印象を受ける。九産大・高良一輝(興南)は15年の大学選手権で16奪三振をマークするなど縦のスライダーが武器。田中ばかりに注目が集まる創価大だが池田隆英(創価)、秋元秀明(三浦学苑)もドラフト候補の素材だ。

 驚くような球威はないが、立大・澤田圭佑(大阪桐蔭)、青学大・岡野祐一郎(聖光学院)は打者を観察しながら配球を組み立てるクレバーさを持っている。富士大・小野泰己(折尾愛真)は粗削りながらコンスタントに140キロ台の直球を投げ込む。来年の結果次第では評価が上がるだろう。東大の山本俊(西春)も素材としては面白い。左投手では神奈川大・濱口遥大(三養基)がどこまで伸びるかに注目したい。

 野手では攻守走3拍子揃った日大の大型遊撃手・京田陽太(青森山田)が上位候補。同じく中京学院大・吉川尚輝(中京)は大学日本代表候補合宿で素晴らしいプレーを見せた。早大・石井一成(作新学院)とともに打力が上がってくればこちらも上位候補に名前が挙がってくるだろう。立大・佐藤拓也、東洋大・笹川晃平(ともに浦和学院)、国学院大・久保田昌也(龍谷大平安)、早大・中澤彰太(静岡)、亜大・水本弦(大阪桐蔭)ら外野手にもいい素材はいる。捕手は少ないが、東北福祉大・長坂拳弥(健大高崎)は攻守で力がある。

日大・京田は高校、大学、社会人を通じ「野手No.1」の呼び声高い



将来性が高く評価される大阪が誇る左腕コンビ


 高校生では・・・

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