週刊ベースボールONLINE

2016球界マネー特集
デーブが語る 現役時&引退後の“お金の使い方”

 

昨年まで楽天の指揮を執っていた大久保博元氏。黄金期の西武に入団し、巨人でプレー。引退後は約20年間、野球解説者やタレントとして活躍。また、コーチ、二軍監督、一軍監督と多くの経験をしてきた。その経験とお金にまつわるあれこれ話を、あっけらかんと楽しく語ってもらった。
取材・構成=椎屋博幸、写真=BBM

個人会社設立と年俸


 現在、個人会社を経営しています。引退を考え始めたころ、元日本テレビの福留功男アナウンサーの事務所に誘われ、入ろうとしました。その後、長嶋(茂雄)監督に引退と、今後について報告すると「ブーちゃん!ひとりでやったほうがいいよお〜。僕もひとりでやってきたから〜」と言われ、個人事務所設立を勧められました。監督に言われたら作るしかないですよね(笑)。そこで「監督、会社名を考えてもらえますか?」と頼みました。数日後、留守番電話に「会社名決めたよ!『デーブカンパニー!』これがいいねえ〜」と言っていました。

 それが今の会社名で、現在に至っています。その間に西武(2008、10年)、楽天でコーチ(12年)、監督(二軍13〜14年。一軍15年)をやらせてもらいましたが、契約はあくまで、球団と個人会社との契約でした。つまり私に直接年俸が入るのではなく、楽天から会社に振り込まれ、会社から私に給与が入るという流れでした。会社には従業員がいます。彼らの給与もそこから充てないといけません。

 楽天の打撃コーチのときが1500万円、2年目の二軍監督のときが2000万円だったのですが、交通費、経費分を上げてほしいという交渉をし、2500万円に。その年に楽天が日本一になったものの、2000万円の提示をされました。デーブカンパニーとしても死活問題です。しかも減俸の理由説明もなかったんですよ、優勝したのに。どうしても納得いかなかったので、星野(仙一)監督に説明の電話をしたんです。

「そんなことがあったらダメだ!ちょっと待ってろ」と電話を切り、その3分後に電話をいただき「交渉したぞ、現状維持だ!」。ガクッ!ですよ(笑)。

大久保氏は、昨年の監督時代も個人会社と楽天との契約だったため、ほかの監督との年俸内容とかなり異なっていたようだ



 それで昨年オフに一軍監督になりましたが、正式には4500万円(報道は7000万と4500万で分かれていた)。でも先述したとおりの手順でいきますので、私が手にする金額は本当に少なかった。昨年は、監督の月経費は30万円でした。コーチ陣との食事会や、仙台のお世話になっている方たちとの食事などで、時にその額を超えることもありました。そのときはもちろん自腹。それが私の監督時代のお金の使い道でしたね。

 西武と巨人のお金の使い方の違いですか?これはかなりありました・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング