昨年日本人右打者のシーズン最多安打を更新し、自身初のタイトルでもある最多安打を獲得するなど、大ブレークを果たしたヤクルトの山田哲人。初めて一軍でフルシーズンを過ごし、今季への課題が見つかった。さらなる進化を目指す若きヒットメーカーの、その胸中とは。 写真=前島進 自分を支える“体重”
思わぬ“後遺症”に苦しんでいた。ヤクルトの山田哲人は昨年12月15日、発熱の原因となっていたへんとう腺の除去手術を、東京都内の病院で受けた。同19日に退院したが、同27日まで流動食による生活。さらに年内は一切の運動が禁止された。体重は約3キロ減り、元日の計量では70.5キロまで落ちていた。
「これはやばいなあと思って、4.5キロ増やしました(1月13日の時点で75キロ)。プロテインをトレーニング後と寝る前に飲んで、食事は3食から4食にして。昨年は寝る前にはプロテインは飲んでいませんでした。徐々に体重が戻り、9日からの4日間では2.5キロ増えました。ウエート・トレーニングもしましたよ」
減った体重を戻すだけが増量の理由ではない。肉体改造こそがステップアップへのカギだと感じていた。「パワーをつけるほかに、体力面の強化が体重を増やした理由。昨年を振り返ると1年間、試合に出続けるには体重が必要だと思ったんです」
昨季は実質レギュラー1年目ながら打率.324、29本塁打、89打点の好成績。交流戦24試合で37安打を放ち、打率.378で首位打者を獲得した。その後も、初出場となったオールスターで敢闘賞、8月には打率.373、20打点の活躍で自身初の月間MVPに輝いた。
また、レギュラーシーズンでも193安打を放ち、1950年に
阪神の
藤村富美男が記録した191安打を抜き、日本人右打者のシーズン最多安打記録を更新した。
輝かしいシーズンを送ったが・・・
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