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鈴木慶裕

 

アマ時代に輝かしいキャリアを積み、ルーキーイヤーには即戦力の期待に応えて開幕からスタメンに名を連ねた。92年にはオールスターゲームにも出場した、俊足、堅守、巧打の外野手。現在は活躍のフィールドを調理場に移し、技術研鑚の日々を送っている。
取材・文=坂本匠、写真=BBM

今年で10年目となるセカンドキャリア




 ヘルメットにバットを担いだ姿も良いが、ねじり鉢巻きも良く似合う。立つのは巧打を連発した左打席ではなく、調理場(焼きもの担当)。日本ハム、ダイエーで10シーズンにわたって活躍した鈴木慶裕氏が、第2のフィールドに選んだ『ろばた焼き 磯貝』藤崎本店で働き始めて今年で10年目、プロ野球生活と同じだけの月日が流れたことになる。玄界灘で獲れたばかりの新鮮な魚を提供することで連日、賑わいを見せる同店には球界関係者もよく訪れ、鈴木氏目当てに来店するお客さんも多い。

「『おいしい』と言って喜んでいただけることが何よりもうれしいですし、自分がいるからと言って来てくださるお客さんがいるのは、本当にありがたいことです」

 そこには現役時代と変わらない、飾らない笑顔があった。

都市対抗では若獅子賞を受賞


 鈴木氏を紹介する上で、アマ時代の輝かしい経歴を語り落とすことはできない。武相高時代こそ「夢だった」と語る甲子園出場は果たせなかったが、進学した亜大では84年春季リーグで優勝し、同年の全日本大学選手権準優勝。日本石油に入社した後がさらにすごい・・・

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