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第1回WBSCプレミア12

侍第1次候補65人を発表「最強の布陣で挑む」

 



11月に日本と台湾の共催で初開催される『第1回WBSCプレミア12』へ向けた1次候補選手65人が7月16日、発表された。最年長は広島黒田博樹から、最年少の楽天松井裕樹まで、その歳の差は20歳。年齢、球団にとらわれない選考で、ここに小久保裕紀監督の強い決意が表れていた

 球団間のバランスよりも、実力を最優先に、1次候補65人を選出した。過去の日本代表選考には、その時々の代表首脳の、12球団への遠慮が多分に含まれており、「?」マークの付くメンバー構成であることも多かった。しかし、常々「最強の布陣でプレミア12に挑む」と発言してきた小久保裕紀監督の意志は固い。例えば、最多11人が候補入りした西武に対し、阪神藤浪晋太郎岩田稔の2人だけ。

 これに指揮官は「正直、各球団から何名という発想は、まったくなかった。あくまで、今年の活躍を見て。西武には非常にレベルの高い選手がそろっているので、結果的にそうなった」と各球団のバランスは度外視、これまでの実績は加味するが、あくまでも実力を第一に今後も絞り込みを行っていくことを強調した。



 前半戦セ・リーグを首位で折り返したDeNA中畑清監督からも、用兵術を学び、生かそうとしている。代表候補にも選出した山崎康晃を例に出し、「中畑監督が抑えで使ったから今年の活躍がある。選手を固定観念で見ない勉強になりました」。小久保ジャパンの四番は頑なに中田翔(日本ハム)にこだわるが、昨秋の日米野球で活躍した一番・柳田悠岐(ソフトバンク)、五番・筒香嘉智(DeNA)に対しても、ポジションを確約しない。すべては最終登録の「28人の編成を見てから」と徹底的に見極めることを宣言した。

 なお、今回発表されたプレミア12に向けた65名の1次候補選手は、今後、45名のロースター(大会登録選手)に絞られ、最終的に出場28名をその中から選出することになっている。あくまでも11月がターゲットであるため、故障欠場中の今江敏晃(ロッテ)等もリストアップされているが、「11月に最高のパフォーマンスを出せる選手を選びたい」と指揮官は今後の動向に注視していく。

 1次候補リストにメジャー・リーガーの名前がないのは、MLBサイドが選手派遣に対する見解を発表していないため。今後のMLBの動き次第では、イチロー(マーリンズ)、青木宣親(ジャイアンツ)、上原浩治田澤純一(ともにレッドソックス)らもチームに加わる可能性が残されており、最強ジャパン編成に向けて小久保監督は頭を悩ませることになる。

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