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4打数連続弾クローズアップ

山田哲人 もう狙いは三冠王しかない!

 

文=岡江昇三郎、写真=内田孝治

8月22日、5回無死二塁で左翼席へ2ランをたたき込んだ山田。この一発は昨年を上回る30号だった



 その昔の長嶋茂雄(巨人)のフリー打撃を思い出した。巨人の本拠地・後楽園球場では、開門時間に、巨人のレギュラーのフリー打撃は、ほぼ終了しており、観客は、ビジターの打撃練習しか見ることができない。で、長嶋ファンは、神宮球場に足を運ぶ。ヤクルト戦の試合前だと、思う存分ミスターのフリー打撃を堪能できるからだ。長嶋の打球たるや、見事なんて表現ではとても追いつかない見事さ(?)で左翼スタンドに吸い込まれる。ほぼ左右5メートルの誤差で100メートル前後の打球が届く。まるで的当て競技(古いかな)のようなフリー打撃。

 そんな打球をところも同じ神宮球場で見た。ヤクルトの三番・山田哲人が8月22日の対中日戦で打った3本の本塁打がそれだった(3打数連続)。

6回には4打数連続となる一発をまたしても左翼席へ運んだ



 手元の23日付の「日刊スポーツ」によると、すべて左越え105メートルの本塁打。神宮は左右両翼ともポール際から20メートルほどは、ほぼ直線で、ポールまでの距離とほとんど変わらない。ここへ、山田はフェンス上のネットをフワリと越える打球を3本打ち込んだのである。

 1本目は外寄りの浮いたスライダー、2本目は、真ん中高めの抜けたスライダー、3本目はストレート。球種、コースはさまざまでも、打球は同じ。ミスター顔負けの「正確無比」の打球だ。山田はこれで前日の同カードの最終打席から4打数連続本塁打となった。プロ19人目、20度目の快挙である。「全部ギリギリだったので、神宮球場で良かったです」と山田。先に書いたように、神宮は、ポールから20メートルほどは直線。しかも・・・

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