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“プレミア12” 初制覇への戦い

山田哲人 もう“打つだけ”の選手じゃない!

 

プロ野球初の本塁打王と盗塁王のW取りへ、カウントダウンが始まっている。打撃も走塁もトップレベル。山田哲人は今や日本を代表する打者へと成長を遂げ、9月10日に発表された世界野球プレミア12の候補選手にも名を連ねた。ただ、チームでは不動の二塁手だが、日本代表となると、そのポジションは不動ではなくなる。日本を背負う打者になるためには、セカンドのポジションを奪い取らなくてはいけない。
写真=佐藤真一



 プロ野球史上9人目のトリプルスリー達成へ、秒読み段階とした。

 ヤクルトの山田哲人は9月10日のDeNA戦(神宮)でリーグトップの34本塁打を放つと18日現在で同トップの31盗塁、打率は.325。本塁打王と盗塁王の同時獲得も射程圏内だ。

 10日に発表された世界野球プレミア12の候補選手にも名を連ね、代表には欠かせない存在となりつつある。2014年の日米野球でプロ入り後初の侍ジャパンに選出されると、今年3月に行われたGLOBAL BASEBALL MATCHではバックスクリーンへ本塁打。しかし主戦場は一塁だった。山田の正ポジション・二塁には守備範囲の広さと、野生的なプレーで野球ファンを魅了する広島菊池涼介が座る。

 入団時に遊撃手だった山田が二塁手として開花したのは13年。昨季の失策はリーグ4位タイの13を数えた。日本人右打者最多のシーズン193安打を放つなど、リーグ最強打線をけん引する働きを見せたが、チームは最下位に沈んだ。「守れないと勝てない」。守備の重要さを痛感した。すると昨秋から徹底的に基礎をたたき上げ、シーズンが始まれば試合後に三木肇コーチと反省会をし、守備力に磨きをかけてきた。三木コーチは今季の山田の成長に目を細める。

「考えてプレーできるようになったことが大きい・・・

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