激しい争いを繰り広げているセ・リーグ。その中で阪神は苦手の広島と残り7試合で4試合も残している。まずは、25日(金)から始まる3連戦。ここを打ち砕かなければAクラスさえ危なくなってくる。さあ、どう戦う!? 写真=BBM
強力先発陣に翻ろうされ後半戦は鯉の四番に……
深刻な“コイ患い”が猛虎に暗い影を落としている。今季は広島との直接対決で7勝12敗2分と黒星が先行し、07年以来8年ぶりのシーズン負け越しが決まった。特に8月下旬以降は1勝5敗1分。優勝争いから脱落した要因となっている。
「もうここまで来たら、相手がどうとかは関係ない。エース級の投手と当たっても、一戦必勝、一発勝負という気持ちでやっていかないといけない」。
和田豊監督は必死に前を向いているが、赤ヘル軍団の存在が、シーズン終盤の鬼門となっていることは間違いない。
相性の悪さが如実に表れたのは、9月13日の広島戦(甲子園)だった。打線は広島の先発・
前田健太に7回まで2安打無失点に抑え込まれ、今季15度目の完封負けを喫した。前半戦に一度も対戦のなかった広島のエースに、この3週間で3戦全敗、対戦防御率0.41と手も足も出ない状況が続いている。
「みんな頑張っている。打てないのは俺の責任」と
関川浩一打撃コーチは自虐的に振り返ったが、気になるのは頼みの両助っ人が、ブレーキとなっている点だ。
ここまで前田と対戦した3試合で、
マートンは11打数1安打、ゴメスは11打数2安打とほぼ完ぺきに抑え込まれている。さらに、
大和が6打数無安打、
梅野隆太郎が6打数1安打とGM砲を含めた右打者がマエケンに苦戦を強いられているのだ。
「外角のスライダーをきっちり見極めていかないと、攻略は難しい。ただ、簡単じゃない。どこの球団も苦戦している」
関川打撃コーチはそう解説する。
鳥谷敬、
今成亮太がともに9打数3安打、
伊藤隼太が11打数3安打と善戦しているだけに、次回対戦では左打者を並べるのも手ではないか。二塁・
坂克彦、中堅・
柴田講平、
田上健一らの布陣を敷けば、前田対策の打線が組める。
またジョンソンにも0勝2敗、防御率0.67。
黒田博樹には防御率3.00と善戦しているように見えるが、0勝3敗と黒星をつけられていない。強力先発陣を打ち崩さなければ、リーグ制覇は遠のいてしまう。
先発3本柱が天敵となっている中、打者では
エルドレッドに翻ろうされている。特に8月下旬からの7試合で5本塁打を被弾。和田監督も同じ過ちを繰り返すバッテリーに頭を痛めているのだ。
「エルドレッド1人にやられている。ずっと同じやられ方をしているしね」
助っ人砲に浴びた5発中、4本がソロ本塁打。三番・
新井貴浩の打撃が下降気味で、五番も
鈴木誠也、
松山竜平ら日替わりの起用が続いている。クリーンアップの両脇が固まらない状況だけに、無理な勝負を避けるのが最善の策だ。
「試合の点差やイニングなど状況にもよるが・・・
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