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侍戦士スペシャルインタビュー
中村剛也「侍では四番にこだわりはない」

 

ボールを飛ばすことにかけては、右に出る者はいない。2015年シーズン、獅子の四番に座り続けた男は本塁打と打点のタイトルを獲得した。西武の背番号60、中村剛也。チームはクライマックスシリーズ出場を逃したが、中村の戦いはまだ終わらない。プレミア12の日本代表に選ばれ、世界の猛者を相手に打棒を振るうことが決定。驚異のスイングを満天下に知らしめる。
取材・構成=小林光男、写真=桜井ひとし、BBM



西武では四番にこだわりも侍ジャパンではない


 現在のプロ野球界で随一のアーチストと言って過言ではないだろう。ライオンズで四番を張る中村剛也。しかし、背番号60はこれまで国際大会とは無縁だった。巡り合わせが悪く、WBC出場も果たせていない。スモールボールを標榜する侍ジャパンだが、やはり一発のある打者がチームに存在することは多大な好影響を及ぼす。日の丸のユニフォームを着た中村が、どれだけの打撃を世界に見せつけてくれるのか。楽しみが尽きない。

――2013年の第3回WBCにケガのため出場は叶いませんでした。日の丸を背負って、国際大会に出てみたいという願望はありましたか。

中村 もちろんありましたよ。ただ、それを念頭に置いて野球をやっているわけでもありません。チームが第一。シーズンをどう勝ち抜くか、そのために自分はどのようなプレーをすればいいのか。日本代表の一員に選ばれたいからシーズンを頑張るではなく、チームを優勝に導くために一生懸命プレーすることが何よりも最優先されますから。

――その結果、日本代表に選出されたら全力を尽くす、と。

中村 もちろん、そういうことです。今回も侍ジャパンのユニフォームを着ることができて、非常にうれしいですし、名誉なことは間違いありません。とにかく、試合でベストパフォーマンスを出せるようにコンディションをきっちりと整えたいです。

――シーズン中とは違い、未知の投手との対戦が多くなりますが、そのあたりに不安は?

中村 相手のことはそんなに分からなくていい。映像を見ればOKというわけでもないですし、やはり打席に立ってみた感覚が一番大事になるでしょう。相手投手に関しては最低限の情報だけでいいです。球種、球速、投げるのは右か左か、と(笑)。

――2012年3月に東日本大震災の復興支援国際親善試合の台湾戦には出場していますが。

中村 それは、文字どおり親善試合ですから。やはり、プレミア12とは別物でしょう。だから、今回分かるんじゃないですか、自分がプレッシャーに強いか、弱いかというのが。

2012年3月に東京ドームで行われた台湾との親善試合で、ジャパンのユニフォームに初めてソデを通した



――これまで野球人生で重圧に押しつぶされたことは?

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