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35万人が大歓声 工藤ホークス日本一パレード

 

日本一を祝うパレードに約35万人のファンが福岡の中心部を埋めた



 チームの福岡移転後、最多のシーズン90勝でのリーグ2連覇。クライマックスシリーズ・ファイナルでは3位から下克上を狙ったロッテを3タテで下し、セ・リーグ王者のヤクルトと戦った日本シリーズも4勝1敗と危なげなく勝利した。圧倒的な強さを見せつけての連続日本一。福岡に歓喜をもたらした英雄たちによる祝賀パレードが11月22日、福岡市内で行われ、約35万人のファンが声援を送った。

 パレードは午前11時にスタート。先頭のオープンカーには松田宣浩選手会長、工藤公康監督、孫正義オーナーが乗車し、そのほかの選手、スタッフはオープンカー、オープントップバスなどに分乗して約30分をかけて福岡の中心街の約2.5キロを進んだ。

 就任1年目で昨年の日本一チームを再びの頂点に導いた工藤監督は、「本当に日本一になってよかったという実感もわいてきた」と集まった観衆に笑顔で手を振り続けた。指揮官がダイエー(当時)の選手だった1999年、福岡移転後の初優勝にチームを導き、パレードに参加したが、球団との契約交渉のもつれから、その年にFA宣言して巨人へ移籍した経緯もあっただけに、「当時よりも多くの方が集まってくれて、『お帰りなさい』という声を掛けていただいた。『監督ありがとう』と言われて少し恥ずかしかったけど(笑)。皆さんにいい報告ができてよかった。僕も心の中で選手に『ありがとう』と思っていました」と感慨にふけった。

 また、前日まで侍ジャパン日本代表としてWBSCプレミア12を戦った松田も駆けつけた。昨年と同じく先頭車両に乗り、「2年続けて乗せてもらって幸せ。パレードは何度やってもいいもの」と笑顔を振りまいた。

 自身はメジャー・リーグでプレーする可能性を探るため、FA権を行使。プレミア12期間中は「世界一を目指す戦いに集中する」と、去就について語ることはなかったが、ひと区切りをつけ、「しっかり、ゆっくり、考えたいと思います」と松田。

 常に明るく前向きにチームをけん引する選手会長の存在は、“世界一”を標榜するチームに不可欠なもの。三笠杉彦球団統括本部副本部長は「打力、サードの守備力、チームリーダーとして欠かせない存在」と、最大限の誠意を4年16億円(推定)にも上る残留条件に示した。また、パレードで同乗した孫オーナーは「ファンとわれわれの願いは一つだから、よろしくお願いします」と固い握手を交わした。「マッチ(松田)、残って」の声もこだましたパレード。メジャーか残留か。これが惜別のパレードとならないことを、ファンの誰もが願っている。

先頭車両に乗った工藤監督、松田、孫オーナー。FA宣言した松田へはファンから「残って」の声が

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