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2016キャンプ特集
キャンプ取材現場から 第3回「今年は違うバレンティン先輩」

 


 バレンティンとルーキーの山崎晃大朗ペアがキャッチボールを終えると、バレンティンが山崎を呼んだ。そして通訳を介し身振り手振りで何やら一生懸命何かを伝えている。聞くと、キャッチボールの際、山崎は強いボールを投げることを意識し過ぎているため、コントロールがバラバラになっていたのだそう。

 そこで「キャッチボールなのだから山なりでもいいからコントロールを意識して投げた方がいい」とアドバイス。山崎は「その方が回転もよくなると言われました。体の使い方や考え方も変わってくるので明日から意識したい」と刺激を受けた。その翌日には同じ外野を守る上田剛史にフライの取り方をアドバイス。上田は「教えられた取り方は難しいので練習しないとできない。でもこの方がスムーズに取れるので練習してみようと思う」と話した。

 バレンティンは、「自分が若いころ、同じように先輩にいろいろなアドバイスをもらって、それが今に生きている。自分もそういう年になったので積極的にしていこうと思った」とその理由を明かしてくれた。上田に教えたフライの取り方も先輩に教わったことなのだとか。

 昨季ケガによりチームに貢献できなかった悔しさ、復帰後も思うように体が動かせなかった悔しさがあるから、今春季キャンプでは練習メニューにもまじめに取り組み、早い時期から体を仕上げている。これまで以上に「チームのために」の意識が高まったバレンティンが優しい先輩としての顔をのぞかせた。(ヤクルト担当CA)
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