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豊田泰光のオレが許さん!

完封バーゲンのプロ野球

 

ダルビッシュでさえ勝負哲学が身についていない
十代のメンタリティーのまま


 ダルビッシュ(レンジャーズ)の初登板(日本時間10日、対マリナーズ)は、自滅でしたねえ。先頭打者への初球は152キロの内角球でしたが、力み過ぎで変に落ちてボールに。あとはストライクが入らなくなり、気がついたら4失点。

 日本のスポーツ紙は、10日付で「内角直球勝負」なんて書いてましたが、初回、内角へのいい速球系はほとんどなかった。「ダルビッシュほどのキャリアがあっても、あんなことになるんだなあ。今年26歳になるんだから、一番いい時にアメリカに渡ったのに」と思った読者もいたかもしれませんが、オレは分かったものね、「ああ、日本で無敵のダルビッシュは、結局、十代のメンタリティーのままでプレーしてきたんだ」と。一番いい時期どころか、彼はまだ未熟者だったのです。裏を返せば、日本の打者がそれほどだらしなかった、ということなのですが。

 まあしかし、捕手とのコミュニケーションの問題もありますからねえ(それでも初勝利!)。これは時間が解決してくれるハズですが、ダルビッシュは、もっともっと「野球英会話」を勉強すべきでしょう。それが上達すれば、ピッチングはどんどん楽になる。

 それにしても、前日のレンジャーズ対ホワイトソックスの9回表の上原(レンジャーズ)と福留(ホワイトソックス)の対決には、苦笑するしかありませんでした。5対0とレ軍楽勝パターンだから9回に上原が出たのですが、対する福留は代打で今季初打席。結果は福留の左前打でしたが、こんな試合のこんな場面で、対決してどうするの。こんな使われ方をされ続けるのだとしたら、もう2人とも日本に帰ってきた方がいいよ。メジャーでプレーしているかいがないじゃないの。それで満足というのなら、これ以上何も言いようがないけど……。

 話をダルビッシュに戻しますと・・・

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