週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

川端慎吾内野手・磨きをかけた打撃で、初の大舞台へ

 



 期待されながら、毎年ケガで苦しんできた男がいる。入団9年目を迎える川端慎吾だ。昨シーズンは4月に左足首関節を手術し長期離脱。だが、後半戦に復帰すると、徐々に調子を上げ、9月には自身初の月間MVPを獲得。規定打席には届かなかったものの、打率3割を超えるなど存在感を示した。

 もともと打撃センスには定評があるが、今年はその打棒にさらに磨きがかかっている。打率.316(5月29日現在)と好調を維持し、5月23日の西武戦(西武ドーム)では、自身のシーズン最多となる6号ホームランを早々に放っている。従来はバットを指数本分空けて持っていたが、「ボールに当てにいって、スイングが小さくならないように」と今季からバットを長く持つようになった。

 また体調管理についても、これまで以上に気を配っている。「今までは痛いところをかばいながらやっていた部分があったが、今年は万全の状態で出るようにしている」。5月10日には腰の張りを訴えてDeNA戦(横浜)2試合を欠場。「痛みがあって無理をすれば、それがまたケガを招く。今年は休むのも練習のひとつということを覚えてほしい」という杉村打撃コーチらの“教え”も大切にしている。

 3割超えをキープし、三番としてチームをけん引しているだけに、初の球宴出場に周囲の期待も高まる。「芯に当てる技術がうまい」と川端を評価する杉村打撃コーチは「ケガがなく1シーズンを戦えれば、セ・リーグを代表する選手になれる」と初の球宴出場にもエール。「出場は考えたこともない」と本人は謙そんするが、オールスターの舞台で光輝く背番号5をファンは待ち望んでいる。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング