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今成亮太捕手・ムードメーカーとしても

 



 球界のものまね大賞ならこの男だが、本業でもムードメーカー役をこなしてきた。チームをけん引してきた今成亮太は、攻守にわたってファンから拍手を送られるパフォーマンスを披露し続けた。「どんな打球にも必死に食らいついていく。たとえ捕球できなくても、ピッチャーに気持ちが入るようなプレーをしたいと思っています」

 今季も登録は捕手だった。しかし、今成が立つ舞台は、二塁、三塁、外野とめまぐるしい展開をみせた。昨季88試合出場を果たしたが、そのほとんどが外野手でのものだった。さらに今シーズンは中盤からほぼ三塁に固定、当初は危ぶまれた守備も無難にこなしてファンを沸かせている。

 今成の役者ぶりはバットでもファンを魅了してきた。もともとミートのうまさには定評があったが、春先2割を切った打率も調子を徐々に上げ、3割強までアップするなど、すっかりベンチの信頼を勝ち取った。「常に大事に行き過ぎず、積極的に、思い切って振っていくつもりでいます」

 シーズン終盤に差し掛かった9月2日のDeNA戦(甲子園)では、1点を追う9回裏一死満塁の場面で、三上から見事な左前2点適時打で「最高です」とサヨナラ勝ちの主役も演じた。

 守備でも三塁手のほかに外野手もこなすユーティリティーぶりを発揮するが、打順も「二番」「六番」と脇役をこなしながらアピールを続ける。チームメートのものまねをさせればピカイチの今成は「一つひとつのプレーに集中力を欠かさずにやっていきます」と最後まで気を抜かない。
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