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T-岡田外野手・争うことがチームにもプラスに

 



 大型補強の余波は、復活の兆しを見せたT-岡田にも大きく及んでいる。「まずは試合に出られないと意味がない。自分は打つことでアピールしないとポジションはないので」。昨季6年ぶりにAクラス(2位)入りし優勝したソフトバンクと壮絶な争いを見せたチームの中で、130試合に出場し打率.269、24本塁打、75打点をマーク。勝負強い打撃を見せた和製大砲でも、レギュラーの確約はされていない。

 2015年の春季キャンプでは激しい内野争いが勃発する。自身初となるゴールデングラブ賞を一塁手で獲得したが、強力なライバルたちが立ちはだかる。昨年12月にアスレチックス2A・中島、日本ハム・小谷野、DeNA・ブランコが加入。各チームの中軸クラスが加わり、守備位置も同じ一塁を守ることが予想される。森脇監督は「新しく入った選手でも2ポジションは守ってもらう。中島、小谷野は一塁としても考えている」と明言している。

 だが、プロ10年目のシーズンに向け焦りはない。「去年以上に動けていると感じます。いい状態で練習もできている」。昨年は100キロ以上あった体重を97キロまで減量し、動ける体に仕上げ結果を残した。オフ中も節制し年が明けても現状の体重をキープ。本塁打へのこだわりは捨ててはいないが、より確実性の高い打撃を目指しバットを振り続けている。3割30本30盗塁を目指す新主将・糸井をライバルに指名し「本塁打、打点は負けないようにしたい。争うことでチームにプラスになる」と意気込む。激動の14年を経験したことで心身ともに大きく成長した。優勝の頂を目指し、和製大砲が勝負の1年をスタートさせた。
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