週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

伊藤光捕手・新選手会長の決意

 



 新選手会長に就任した若き司令塔・伊藤光がチームを引っ張っていく。1月に神戸市内で行われた自主トレ公開では「選手会長にもなってこれまで以上に責任を感じることになる。チームの先頭に立つ気持ちでやっていきたい」と、力強い言葉を口にした。昨季は自身初のゴールデングラブ賞に輝き、侍ジャパンにも選出されるなど球界を代表する捕手に成長。2015年はチーム、自分自身にとっても勝負の年となる。

 もう悔し涙は流さない。昨年は2厘差でリーグ優勝を逃したが、ソフトバンクをあと一歩のところまで追いつめた。負ければV逸、勝てば優勝に大きく近づいた10月2日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)。サヨナラ負けを見届けると人目をはばからず号泣。「最後の最後で届かなかった悔しさを忘れない。今年はうれし涙を流したい」。ライバルチームの胴上げは脳裏に焼き付いている。

 今季のテーマは盗塁阻止率のアップ。昨季は阻止率.235で、12球団トップの西武・炭谷の.444からは大きく離れた。「(自分の)打率より低い数字が2年連続続いた。あり得ないこと。走者を刺せればもっと勝てる確率は上がる」。昨秋のキャンプからバラバラだったリリースの位置を一定にすることに着手。スローイングの改造に取り組んでいる。2年連続ゴールデングラブ賞を獲得すれば球団捕手初の快挙となるが「1回取れたから何年も取りたい。いい意味で欲が出てきた」と力を込めた。

 チームは大型補強に成功し戦力は整った。「優勝の二文字だけを追っていく。ビールかけの音頭を取ります」。歓喜の瞬間は新生オリックスがいただく。目指すは96年以来の悲願のリーグ制覇だ。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング