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金子千尋投手・「このメンバーで優勝したい」

 



 大本命はやはりエース・金子千尋だ。昨年オフに右ヒジを手術したが2011年に同箇所の手術を経験。本人も「心配はしてないのが本音。もっと良い状態で投げられる可能性があるし、見せられると思う」と口にし、自身5度目となる開幕投手に向け自信をのぞかせる。A組スタートとなった宮崎春季キャンプでも、50メートルを超えるキャッチボールを行っており順調に回復している。

 投手陣の代表として1年間、フルシーズンを引っ張っていく覚悟だ。昨年の沢村賞右腕はペナントの頂を奪うことだけを考えている。昨シーズン終了と同時に森脇監督から「来年の開幕は金子で行く」と、ナイン全員が集まったミーティングで指名を受けた。「投げられるように調整はしていきたいが、そこだけに合わせて、その後に投げられなくなるのはチームに迷惑がかかるし、僕自身も嫌。そうならないようにやっていきたい」。開幕は目指していくが、焦って調整を早めることはしない。手術した右ヒジを含め完ぺきな状態に戻すことを重点にシーズンまでの時間を有効に使っていく。

 実力、実績ともに十分な右腕はナインからの信頼も厚い。女房役の伊藤が「金子さんなら大丈夫だと思う。無理は絶対しないし、体のことは一番分かっている」と話せば、弟分の西も「あれだけ投げられているし悪くない。今の段階で投げられていなかったら(開幕投手を)考えますけど。ネコさん(金子)は責任感もある」とまったく心配していない様子。

 昨年オフには国内FA宣言を行い熟考の末にオリックス残留を選んだ。「このメンバーで優勝したい気持ちが強かった」。悲願のVに向け開幕のマウンドに上がる。
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