週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

岡大海外野手・新スピードスターが雪辱の2年目へ

 



 スーパー秘密兵器が、静かに爪を研いでいる。2年目を迎えた岡大海が、激戦の外野の一角を視界にとらえた。春季キャンプ中の紅白戦、練習試合など実戦調整では右翼に配置され、持ち前の強肩&俊足、シュアながらパンチ力ある打撃で猛アピールを敢行中だ。「やるしかない。しっかり結果を出していかないと二軍に落とされる」と、危機感と自身への期待いっぱいに躍動中だ。

 苦渋をなめた1年目から、覚醒しようとしている。昨季は開幕一軍の切符をつかむも、直後の4月に二軍降格。5月上旬の二軍戦で左足リスフラン関節の脱臼骨折という重傷を負って1年間を棒に振った。今季は雪辱に燃える。離脱期間に課題だった肉体強化に取り組み、勝負できる下地は整えた。キャンプも一軍に抜てきされた。

 伸び盛りの若手が多数そろう外野のレギュラー争いはサバイバル。同世代の谷口、石川慎らがおり、予断を許さない戦いが続く。栗山監督は「岡は魅力」と公言するように、新戦力候補の1人として起用法を模索。昨季は固定できなかった右翼手としての適性をチェック中だ。守備力は高く、チームでも屈指の快足。全体の総合力を高めるためにも、岡の成長をポイントに置いている。

 大卒から入団2年目だけに、岡も意識は高い。粗削りなためミスも犯すが、盗塁成功率が高く、右翼のレギュラー候補の筆頭としてキャンプ終盤へと突入した。一時は打撃の調子を崩してパニック状態になっていたが、ようやく調子が上向いてきた。ライバルたちと戦う準備は整った。「何とか、今年は試合に出てチームに貢献できるようにしたい」。誓い新たなニューフェースの覚醒は間近だ。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング