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西勇輝投手・確かな自信を胸に

 



 西勇輝は開幕を心待ちにしている。今や沢村賞右腕・金子とともにWエースとしてチームを支えるまでに成長した。「ここまで追い込んだのはプロ入り初めてかもしれない。悔しい思いをしたくはないので」。宮崎・春季キャンプでは1年間先発ローテーションを投げ抜く体力を付けるため、徹底した走り込みを行った。

 昨年は球団記録となる開幕8連勝を記録するなど、自身最高の12勝をマークした。「後先、考えずに飛ばしていった。これでダメならまた考えればいいと思って」。前半戦だけで9勝を挙げ、チームはスタートダッシュに成功。だが、夏場以降はスタミナ切れが原因でわずか3勝止まり。トータルで見れば12勝10敗。貯金はわずか2つと悔しい結果となった。「後半戦で勝てなかったことは反省点。だけど、足りないところが分かったので今後に生きると思う」。オフには単身でハワイ、沖縄・宮古島に乗り込みランニングを中心とした体力強化を行い、キャンプ中もスタミナ不足解消をテーマに投げ込み、走り込みを徹底した。就任3年目となる森脇監督も「彼は期待する選手じゃなく、計算する選手として考えている。俺が引っ張っていくんだと気持ちを前面に出してやってもらいたい」と西にさらなる期待をかける。

 オープン戦では3試合に登板し2勝1敗、防御率2.57と安定した成績を残し自身の開幕に向け準備を進めている。順調に行けば開幕2カード目の3月31日、ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)での先発が予定されている。「しっかりと準備はできた。チームの勝利だけを考えてやっていきたい」。確かな自信を胸に西が2015年シーズンをスタートさせる。
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