オープン戦、.459の高打率で首位打者に輝いた
秋山翔吾。
「今季の秋山は、本気度が違う」(宮地コーチ)と首脳陣も、並々ならぬ思いを感じ取っている。その原動力の一つとなっているのが、昨年11月18日に誕生した長男の存在だ。「家に帰って子どもの顔を見ると『やらなきゃいけない』と励みになります」。人一倍真面目な性格だけに、父親としての責任感がより遮二無二に野球に向かわせている。
昨季、打率.259と過去3年で最も低い成績に終わった悔しさから、リベンジの思いは強い。昨年はフォーム改造が失敗に終わり、苦しんだ。シーズン終了後のヒジの手術にもつながった。だが、今季は「キャンプから『この形でやっていこう』というのが定まっているおかげで、しっかりと打ち込めた」。それが、好成績の要因だと話す。
グリップを下げ、ヘッドを寝かせるようになった現フォームは、キャンプ時にともに特打を行った森の影響が大きいと語る。「片手を放すようなタイミグの取り方が、ヘッドが走るのかなと。友哉の打撃を参考にしてイメージができ、最終的に固まりました」
また、一番という打順も状態の良さを後押ししているようだ。まず、二番に四球数の多い栗山が座っていることで、「とにかく初球から積極的に振らせてもらっている」のが大きい。加えて、「飛距離ではなく、何本ヒットを打って塁に出るかという自分の役割も固まった」という。実際、オープン戦で放った安打はすべて単打だった。「あとは、勝負どころで打つこと。せっかく手応えをつかんで開幕から入れるので、調子の波を作らずにやっていきたい。家で待っていることものためにも頑張ります」
今季の秋山は大いに期待できる。