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安部友裕内野手・覚悟を秘めた積極性

 



 存在感が日に日に大きくなっている。安部友裕は4月9日に一番・三塁で今季初先発すると、いきなり3安打をマーク。巨人・菅野との相性で起用された面もあったが一発回答で期待に応えた。11日にも2試合連続でスタメン起用され2安打。相手先発が左腕になると外れることも多いが、結果を残している。

 安部の最大の特長は積極性である。ファーストストライクから積極的に振りにいく。9日の巨人戦の第3打席では3ボールからスイングした。相手先発の調子をうかがう役割も確かにある。だが、それでいて結果を残すから、チームの斬り込み隊長としての役割は果たしている。打線は一番打者に勇気づけられ、乗っていける。安部は積極性について、こう語る。「僕には悩んでいる暇はないし、やるしかないので。これからも積極的に振りにいきますよ。でも結果に慢心せずにやりたい。気持ちを前面に出して戦っていきたい」

 プロ8年目を迎えた今季はキャンプで手応えこそあったものの、故障もあって開幕一軍を逃した。4月7日に一軍に昇格。当初はベンチを温めていたが、たまったエネルギーを爆発させた。今季、安部には心に決めたことがある。「調子うんぬんではないんです。もう、調子で野球をやるのはやめたので」。好不調や結果で一喜一憂している暇はない。生き残り、レギュラー定着へ必死だ。

 同学年の菊池、丸、田中はレギュラーに定着。指をくわえて見ているだけではかつてのドラ1が廃る。安部がリードオフマンに定着すれば二番、三番の3人で、いずれも足を使った攻撃が可能になる。三塁を固定できないチーム事情に、安部は答えを出すつもりでいる。
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