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江越大賀外野手・一軍のカベを乗り越える

 



 ドラフト3位外野手・江越大賀が「虎の穴」で再出発を図った。5月6日に2度目の二軍落ち。一軍でなかなか結果を残すことのできなかったルーキーは、ウエスタン・リーグに出場しながら再昇格を狙っている。

「一軍では甘い球は来ない。来たとしても1球ぐらいで、その1球で仕留めるようにならないといけない。特にストレートを打てるようにしないと」

 オープン戦で16試合に出場、95打数12安打、1本塁打、打率.267の成績を残して、昨季の梅野に続いて、ルーキーとして2年連続開幕一軍を手にした。外野手では12年伊藤隼以来だったが、プロの水は甘くはなかった。

 プロ初安打は4月7日のDeNA戦(甲子園)で井納から左前打を放った。初本塁打は4月28日のヤクルト戦(甲子園)の2回に成瀬のスライダーを左中間席に運んだ。「歓声がすごかった。鳥肌が立ちました」と感激したものだ。

 しかし、江越が「あの1本だけでは勝負にならない」と苦々しく振り返ったように、バッティングの好調をキープすることはできなかった。打率は.083で上昇しないままで、外野守備も精彩を欠くなど不安定だった。

 関川一軍打撃コーチは「飛ばす力を持っている」という。ファームでは「四番」で起用されるほどで、現有戦力の若手にはない長打力のセールスポイントを持っているだけに、この武器に磨きをかけて再び大舞台を目指したい。

 和田監督ら一軍コーチ陣からは「一軍のピッチャーを想定して打つように」と指示を受けた。中長距離タイプのルーキーは「ここからはい上がりたい」とリベンジを誓っている。
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