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野村亮介投手・体力強化に励む

 



 中日の黄金ルーキーはもう少し熟成期間が必要らしい。春季キャンプを一軍でスタートしたドラフト1位の野村亮介だったが開幕は二軍。右肩の張りというアクシデントもあって4月21日のウエスタン・リーグ、阪神戦(甲子園)でようやく公式戦デビューを果たしていた。

「低めに投げられたし、コースも突くことができた。ベストの投球というわけではないけど、わりと良かったかなと思います」

 デビュー戦の舞台は静清高時代の3年春のセンバツに出場した思い出のマウンド。9回に3番手として登板すると速球にスライダー、カットボールを織り交ぜて1イニングを無失点に抑えた。その後もリリーフで登板。4試合目となった4月29日の広島戦(ナゴヤ)で初失点も、自慢の制球力を武器に安定した投球を披露している。

 だからといって即一軍というわけではない。春季キャンプ中もブルペンでマスクをかぶった谷繁監督兼選手から「いいボールを投げていた」と評価されていたが、当時からネックになっていたのが体力面。友利投手コーチは「まだ時間がかかるかな。先発にしてもリリーフにしても、野村には体力がない。しっかり体力をつけてからになると思う」と説明した。「やることをやって一軍を目指したいです」と話している野村は今後、二軍戦で先発を経験して一軍を目指していくことになる。今年のルーキーは支配下選手9人中4人が投手。すでにドラフト2位の浜田智やドラフト9位の金子は一軍マウンドを体験している。注目のドラ1としては悔しいところだが、まだ21歳。プロの体力が備われば大事な夏場から戦力になる可能性はある。
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