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松井裕樹投手・躍動する若き新守護神

 



 ストッパーとしての存在が、プロ野球ファンに認められた証しだった。5月25日に発表されたオールスターファン投票の第1回中間発表。パの抑え部門で松井裕樹は2万1705票を集め、堂々のトップになった。2位の高橋朋己(西武)に1万票以上の差をつけた。初の夢舞台出場へ、大きく前進した。

 今季はここまで17試合に登板し10セーブをマーク(26日時点)。失点は、16日のロッテ戦(コボスタ宮城)で荻野貴司に喫したソロ本塁打による1点のみ。イニングまたぎでの登板も6度数えているが、難なく相手を封じ込めてきた。ピンチの場面での登板で、鼻歌を歌いながらマウンドに上がり周囲を驚かせたこともあり、大久保監督に「アイツで負けたらしょうがない」と言わしめるだけの存在になった。

 中間発表の結果を受けた左腕は「ファンの方に選んでいただき、うれしいですし、光栄です」と感謝し「交流戦でも投票に恥じない投球をして、最終的にも選んでいただけるよう頑張ります」と話した。指揮官も、大舞台への出場を後押しする。「オールスターに一度出れば、3代後まで(記憶)に残ると言われているからな」と話し「アイツ、2試合とも投げるんじゃないか。もともと投げたがりだからな」と笑った。

 昨季はフレッシュオールスターに出場。先発し1回を2安打1四球1失点だった。「自分のペースでやりたかった。ストライク先行でいけなかったのがもったいなかった」と振り返った。あのほろ苦い経験から1年。絶対的ストッパーの座を確立した左腕が、並み居るセの強打者たちを封じる姿が見られそうだ。
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