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藤浪晋太郎投手・3年連続の球宴でも魅せる

 



 これまで不安定だった藤浪晋太郎のピッチングが変化をおびてきた。5月27日の楽天戦(甲子園)。3年目の交流戦初登板となった楽天戦(同甲子園)で、延長10回131球を投げきって0封した。

「1点もやれない場面で力を入れました。体力にも、気持ちにも余裕がありました」と振り返ったように、ここにきて「何か」をつかんだかのようなコメントを残した。

 5月14日ヤクルト戦(神宮)では今季初完投、同20日巨人戦(甲子園)でプロ初完封勝利をマークした。本拠地甲子園でプロ初のG倒。阪神では59年村山実、81年江本孟紀に次ぐ巨人相手の毎回奪三振だった。

 和田監督は「リリースポイントが安定している。高い位置から投げ降ろすようになってきた。左打者が課題だったが、左の内角に投げられるようになった」と急成長ぶりに目を細める。

 このまま順調にいけば3年連続オールスター戦出場は当確だ。過去2年は独特のパフォーマンスでもファンを盛り上げた。1年目は第2戦(神宮)に4番手で登板して、大阪桐蔭の先輩にあたる日本ハム中田翔の頭上を超えるスローボールを2球続けて笑いを誘った。

 2年目の第2戦は、甲子園を舞台に日本ハム大谷と先発で投げ合った。ペーニャに特大3ランを浴びるなど2回4失点。大谷の162キロには及ばなかったが、2人でのキャッチボールを披露するファンサービスで拍手を浴びた。

 藤浪は「今は何よりチームが勝つことがすべて」とペナントレースに専念することを強調するが、ファンは華やかな舞台での晴れ姿にも強い関心を示している。
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