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大野雄大投手・頼れる連敗ストッパー

 



 7勝10敗1分の10位では、とても満足できる結果ではない。勝ち越せたのはロッテとの1カードのみと苦戦が続いた。しかし終わってみると、首位との差は交流戦前の6ゲーム差から3.5ゲーム差に。これは上位にいるDeNA巨人の大失速によるものだが、この2球団との大きな違いは大型連敗をしなかったことにある。その立役者、中日におけるMVPは大野雄大だろう。

 交流戦のベストピッチは6月11日のロッテ戦(QVCマリン)での完封勝利かもしれないが、特筆すべきは5月29日の日本ハム戦(札幌ドーム)だ。パ・リーグ上位の打線を相手に6回まで無安打に抑えると、7回こそ2失点で追いつかれるも、味方が勝ち越した8回は抑えて8回2失点で今季6勝目を飾った。チームは本拠地でソフトバンクを相手に連敗しての札幌入り。さらに言えばその翌日から連敗していただけに大型連敗を避ける1勝だったといえる。「あの日は内容的には良くなかっと思います。でも逆転だけはされないように、と思って踏ん張れたことは良かったと思います」

 今年の交流戦は3試合で2勝0敗、防御率1.04。日本ハムとロッテを相手に勝利を飾ったが、実は6月4日の西武戦(ナゴヤドーム)は9回1失点。9回に追いつかれ、引き分けに終わったが、あとアウト2つで「1対0」の完封勝利という好投。しかも3試合とも前日にチームが敗戦していただけに悪い流れを止め続けていた。

 5月20日には第1子(長女)が誕生。新米パパとしては負けられない思いが強かったようだ。「今年は自分が投げたいボールにこだわっています」と話す左腕はリーグ戦再開後も頼りになりそうだ。
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