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平田良介外野手・10年目で成長を果たした大砲

 



 野球ファンならすぐに記憶を呼び起こせるだろう。2005年の夏の甲子園。大阪桐蔭の平田良介が大会準々決勝・東北戦で立て続けにアーチを描いた。1試合3本塁打はPL学園の清原和博以来だった。あれからちょうど10年。竜の大砲としてチームの逆襲の中心にいる。

 オールスター第2戦(マツダ広島)で左翼席にソロ本塁打を放った。今回の球宴は西武・中村や浅村、日本ハム・中田や阪神・藤浪ら大阪桐蔭出身者がズラリ。その中でも、初の球宴でファンの心をつかんだ。

「大阪桐蔭ということで注目されがちですね。それはそれでありがたいことなんです。みんながそれぞれのチームを引っ張っています。自分も、できるだけチーム内で頑張りたい」

 竜の右翼は平田で固定されている。昨季、初めて規定打席をクリア。今季は打率3割をキープし続けている。

 高卒打者として、開花まで10年という時間が長いかどうかは分からない。球団OBでは山崎武司も開花は10年目。

「平田は配球を考えるようになってきた。センスがあるヤツほど、自分本位でスイングしがち。でも、やっぱり違うな、と気付くまでの時間は人それぞれ。平田は成長しているし、いずれはタイトルを取ってほしいね」と目を細める。

 平田は今の立ち位置を「どのボールをどんな意図でスイングするのか。それを考えながらやっています。待っていないボールに手を出して凡退することが少なくなっている」と語る。

 チームは最下位にあえいでいる。だが、混セ。平田のバットがチームを浮上させる。
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