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ヤクルト 川端慎吾内野手・10年目での初タイトル

 



 10年目の節目の年にようやくスポットライトを浴びた。打率.336をマークし、初めてのタイトルとなる首位打者を獲得。195安打で最多安打も手にした。

「今年の個人的な目標でもあり、1年目からずっと取りたいと思っていたので、うれしく思います」

 14年ぶりにリーグ優勝を果たした真中野球の象徴となった。昨年は主に三番を打っていたヒットメーカーだが、今季は後半戦から二番に固定された。指揮官は「簡単にバントで送りたくない。ビッグイニングの可能性を作りたい」と攻撃的な野球を志向。二番としては異例のシーズンを通して、わずかに2犠打だった。川端本人も「二番という打順を意識することなくやることができました」。川端、山田、畠山のトリオは、他球団の脅威となった。

 守備でもチームに貢献した。昨年の14失策から今季は10失策に減少。自身初のゴールデン・グラブ賞を受賞した。「正直、いただけるとは思っていなかった。送球の失策があったので、まだ減らせると思います」。精神的にもチームの支柱となった。10年目となった今季は守備の際に、例年以上に意識してマウンドへ行く回数を増やした。「少しでも投手に間ができればいいなと思って。どれだけ効果があるかは分からないですけど、行かないよりは行ったほうがいいですから」。かつてはガラスのプリンスと呼ばれ、ケガで離脱を繰り返していた姿はもうない。

 プロ11年目となる来季からは選手会長に就任する。「後輩たちが意見を言えるような環境を作りたい。みんないい顔をしていたし、また優勝したい」。チームの顔としてけん引していく。
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