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DeNA 山崎康晃投手・高い意識でジンクス打破

 



 堂々の活躍を見せたルーキーイヤー。早くもその存在感はチームの中心選手として大きなものとなった。山崎康晃はプロ野球新人記録を25年ぶりに更新する37セーブを挙げ、セ・リーグの新人王に輝いた。当然、今後も周囲の期待は否が応でも高まってくるが2年目のジンクスを打ち破ることができるか。「2年目、3年目もDeNAを代表する選手になっていきたい」と頼もしいクローザーは先を見据えている。

 シーズン開幕から次々とセーブを積み重ね、快投を披露し続けた。5月には新人記録の9試合連続セーブを打ち立てた。オールスターにもファン投票で選出された。力投で1年目ながらチームを支え、チームトップの58試合に登板。防御率は1.92と見事な数字を記録した。4敗を喫するなど失敗がなかったわけではない。それでもセーブがかかった状況では新人とは思えない強心臓ぶりを発揮。代名詞にもなった鋭く落ちるツーシームが冴え渡り、並み居る強打者を封じ込んだ。1年目で栄えあるタイトルをつかみ取ったことには「シーズン最初はぼんやりしていた目標だったが、こうして受賞できてやっと明確になった。毎年同じような活躍ができるようにしっかり準備していきたい」。謙虚な表情を崩すことはなかったが、口調には率直な喜びが表れた。

 今季に向けた取り組みはすでに始まっている。12月中に渡米し、語学やコンディショニングに関しての知識を深めていく。今年だけでなく将来の自分のためにもという大きな観点で見据える辺りも「2年目のジンクス」とは無縁に見える。「やりたいことをしっかりやりたい」と高い意識を持って次なるシーズンへ備える。
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