「自分で責任を取りたい」
先週号に掲載された
インタビューで
松坂大輔(
ソフトバンク)が発した冒頭の言葉を目にして、不変の姿勢に思わずうれしくなってしまった。聞き手を
荒木大輔氏が務め、「俺がコーチをしているときも、『代われ』と言っても代わらなかった」という話の流れで飛び出した言葉なのだが、これは松坂の投手哲学の一つなのは確かだ。
西武時代の2001年、15勝をマークしてプロ入り以来3年連続最多勝を獲得したが、この年は負け数も15。エースとして貯金を築くことができなかったが、その点は反省しつつも「自分自身の中では納得している部分もあるんです。15敗という責任を自分で背負えたわけですからね。責任を取れたからよかったというわけではないですけど、ほかの人に負けがいかなくてよかったという気持ちはあります」と総括していたのが非常に印象的だった。
最後まで一人で投げて、最後まで勝つことにこだわってきた結果の15敗。3月4日の
阪神戦(甲子園)で日本球界復帰後初マウンドを踏んだ松坂。今季はどれだけ「自分で責任を取る」ピッチングを披露してくれるのだろうか。