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サービスのためなら“ルール破り”までやってしまうメジャー野球の徹底性
あきれると同時にうらやましさも

 

日本ではヤクルト・小川監督の抗議も認められず……/写真=内田孝治


 今年のメジャー・リーグの試合を見ていて「そこまでやるか」と、いささかあきれてしまうことが2つある。

 1つは、例の監督の“チャレンジ”。塁上のアウト、セーフの判定に監督が文句をつけると、くつがえる場合がある、というルール(?)だ。監督の言い分が正しく、判定がくつがえった場合は、もう1回のチャレンジの権利が与えられる。こういうものは、すぐ作戦に組み込まれるだろう。チャレンジの権利を序盤で使うか、終盤で使うか。はたまた、2回目の権利はどのへんがいいか(際どい判定は1試合でそう何度もあるものではないが)、なんて話になってくる。

「CHALLENGE」の名詞形の意味を手元の英和辞典で調べると難題。難問。異議、異論。挑戦。やりがい。誰何(すいか)等々だが、2014年版の「公認野球規則」の9.02審判員の裁定(a)には

「審判員の判断に基づく裁定は最終のものであるから、プレーヤー、監督、コーチ、または控えのプレーヤーが、その裁定に対して、異議を唱えることは許されない」

とある。この難題、難問に異議、異論を唱え、それに挑戦するのは、なるほどやりがいのあることかもしれない!?

 しかし、ここまで野球規則を空文化してしまっていいのだろうか。メジャー流と言うのだろうが・・・

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岡江昇三郎のWEEKLY COLUMN

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プロ野球観戦歴44年のベースボールライター・岡江昇三郎の連載コラム。

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