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筆者に驚きを与えてくれる四人組が、“おかわり君”を除いて凡庸化。これは残念だ
中村(西武)はひたすら本塁打だけを打て!

 

西武中村剛也だけは、驚きを与え続けてくれる。後輩の森友哉とのMN砲が楽しみ/写真=小山真司


 以前、このコラムで、筆者が文句なしに認めるプロフェッショナルとして、打者で西武・中村剛也、オリックス糸井嘉男、投手で西武・岸孝之楽天則本昂大の4選手を挙げたことがあるが、この四人組、“おかわり君”以外は、どうもパッとしない。糸井は2割5分前後をウロウロ(5月22日現在、.234)。則本は三振は取れるのだが勝てない(同、2勝4敗)。岸に至っては故障で未だ一軍マウンドを踏んでいない。

 筆者が言うプロフェッショナルとは「驚きを与える人」である。それも、いかにも「やるぞお!」という身ぶり、表情を見せずに、サラッと驚異のプレーをやってのけてしまう人である。「やるぞお!」→「やったぜ!」では、「ああ、そうですか」で、プロなら当たり前。筆者は達成感なんて知らないよ、と自身の驚異のプレーに興味を示す素振りもない、そういうプレーヤーにしびれるのである。

 しかし、人間はやはり「達成」には弱いようだ。あの“宇宙人”と言われる糸井でも昨年、首位打者に輝いたら、どうもゆるみが来たようで、糸井ウオッチングの楽しみである「ニヤリ」とさせてくれるシーンが少ない。岸は、昨年のノーヒットノーラン(5月2日、対ロッテ)達成で、目標がなくなってしまったのか……。分からないのは則本で、相変わらず三振を取りまくっているのだが(最多の59)、勝てない。首脳陣との折り合いがよくないのか? そんなことはないだろうなあ。考えられるのは、昨年の日米野球(対MLBオールスター)のノーヒットノーラン(第3戦、4対0) の大主役(勝利投手)となったことで、メジャーをめざすモチベーションが低下して日本のマウンドに力が入らなくなってしまったのではないか・・・

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岡江昇三郎のWEEKLY COLUMN

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プロ野球観戦歴44年のベースボールライター・岡江昇三郎の連載コラム。

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