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楽天・大久保監督辞任で見えてきたこと。「二軍監督経験が大事」に根拠なし、正しい補強こそチームを強くする。次は田尾氏再登板がいい

 

 楽天大久保博元監督が辞意を表明(8月29日)、次期補として、酒井勉二軍監督、解説者の梨田昌孝氏(元近鉄、日本ハム監督)、同・田口壮氏(元オリックスほか)、同・宮本慎也氏(元ヤクルト)、同・与田剛氏(元中日ほか)らの名前がスポーツ紙に挙がっているが、さてどういうことになるのか。

 楽天監督にどんな人がふさわしいのかを考える前に、大久保監督で果たしてよかったのか、を考えてみたい。これは大久保監督をおとしめる原稿ではない。大久保監督の選ばれ方に疑問を呈したいのである。

 大久保監督は二軍監督として若手を鍛えた実績があり、昨年は当時の星野仙一監督不在の間、監督代行も務めている。「大久保ほど、チームをよく知る男はいない」、これが就任への決め手になったと言われる。

 しかし、二軍監督と監督代行、特に二軍監督が“実績”になるという考え方に筆者は疑問を持つのだ。星野現球団副会長は二軍監督どころかコーチの経験もなく中日監督に就任して成功した。ソフトバンクを独走ペースに乗せた工藤公康監督もコーチを飛ばして即監督に就任している。日本ハム・栗山英樹監督だってそうだ。

 こう見てくると、「二軍監督を経験することは、一軍監督への近道、正道」という考えは、正しくないとは言わないまでも、根拠薄弱な俗説に近いのではないだろうか・・・

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岡江昇三郎のWEEKLY COLUMN

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プロ野球観戦歴44年のベースボールライター・岡江昇三郎の連載コラム。

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