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野村克也の本格野球論

野村克也が語る「山田哲人&柳田悠岐」

 

「セカンドでクリーンアップ」、真っ先に思い浮かぶのは誰?


 ヤクルト山田哲人が止まらない。

 今はもう、本人も自信満々だろう。私は常に「選手育成=自信を育てること」だと考え、指導してきたが、山田はまさにこの典型だと思う。これで完全に、一流のバッターとして独り立ちできる。

 以前、バッターのタイプは変化球への対応の仕方によって、AからDの4タイプに分けられると書いたのを覚えておいでだろうか。

 おさらいすると、A型はストレートに合わせて待ち、変化球にも対応できる理想型。B型は内角か外角か、コースを絞って変化球に対応していく。C型は右へ打つか左へ打つか、流すか引っ張るか方向を決めて対応する。D型は私のような不器用型。カッコ良く言えば配球を読む、悪く言えばヤマ張りである。

 山田はおそらく、基本的にはA型。そこへ状況によって──配球とカウント次第で狙い球を決めていくD型を盛り込んでいるのではないか。ただし、実際そこまで多くの打席を目にしていないので、あくまでも印象に過ぎないということをお断りしておく。

 しかし、ヤクルトは良い選手を獲ったものだ。担当スカウトにボーナスが出るんじゃないか。あれが外れ、外れの1位だというのだから、縁もあったのだろう。あの体で、あの長打力。遠くへ飛ばす能力は、努力してできる分野ではない。天性のなせる業である。

 山田を見ながら・・・

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勝負と人間洞察に長けた名将・野村克也の連載コラム。独自の視点から球界への提言を語る。

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