低迷していたDeNAでの移籍1年目、期待以上の活躍で最下位脱出の原動力に。安打、本塁打、打点、打率のすべてでキャリアハイの数字を残し、当初は確実と目された本塁打王こそバレンティンに譲るも、初の首位打者、2度目の打点王。最強の助っ人は、来日5年目にして一体どのような変化を遂げたのか。今シーズンについて振り返る。 取材・構成=佐野知香 写真=川口洋邦、毛受亮介、平山耕一 好調の秘訣はルーティン ――DeNA1年目のシーズンはいかがでしたか。
ブランコ 中日にはベテラン選手がそろっていて、そこで学んだことをDeNAに生かしたいと毎日考えながらプレーし、そして自分をDeNAに呼んでくれた人、チームの人、応援してくれているファンの人たちに期待してくれた以上の姿を見せたい、自分の力で4位でも5位でもいいからチームの順位を上げたいという強い気持ちがあった。そして何より、監督、コーチ、チームメートからの信頼が自分の大きな力になっていた。だからこそ、常に積極的にプレーし、良い結果を残せたのだと思うよ。
――首位打者(.333)、打点王(136)の2冠に輝きましたが、中日時代の2009年(打点王、本塁打王)以来となる久々の打撃タイトルです。
ブランコ 2冠を取れたことはとてもうれしいね。4年ぶりのタイトルだけど、ずっとやってきて、もう一度取れたことは自分としても喜ばしいことだと思う。
――前回は来日1年目でのタイトルでしたが、5年間日本でプレーし、日本野球への印象に変化はありましたか。
ブランコ 印象は1年目から全然変わっていないね。だから慣れといったことよりも、どんな選手でもシーズンごとに好調のときもあれば、調子が悪いときもあって、自分の調子の良いときが1年目と今年だったのだと思う。
――去年はケガでの離脱もありましたが、調子も良くはなかったのでしょうか。
ブランコ まあ、そうだね。ただ、そういうことが頭にあるとネガティブになってしまうので、去年のことは忘れて、今年は最初から「100打点、打率3割、自己最多の39本塁打以上打つ」という具体的な目標を設定して、それを達成することに集中してやってきた。それをすべてクリアできたことは良かったね。
――打率、打点以外にも、安打(161)、本塁打(41)、出塁率(.416)などでキャリアハイの数字を残しましたが、具体的な要因はなんだと思いますか。
ブランコ 去年までは時間ギリギリに球場に行って、外に出てストレッチと打撃練習だけして試合に臨んでいたんだけど、今年からは早めに来てランニングをしたり、腹筋をやったりといった自分のルーティンを決めて、それをしっかり守ってきた。あとはマッサージを受けるなど、フィジカルのケアを取り入れるようになった。これらをやったからこそ1年間しっかり体力を保てたと思うし、こういう成績を残せたんだと思う。
――取り入れようと思ったきっかけは。
ブランコ ラミレスに38歳になってどうやって自分のフィジカルを保っているのかと聞いたら・・・
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