週刊ベースボールONLINE


Vol.7 島袋洋奨[中大・投手]

 

2010年に興南高のエースとして春夏連覇を果たした“トルネード左腕”にしては、大学通算11勝17敗という数字は物足りなさが残る。
大学野球の集大成、そして自身の勝負の年に最高の結果を残すことができるか。
好投手ひしめく14年のドラフト戦線の中で、島袋洋奨(中大)のトップを目指す戦いが始まる。


高校時代の良さを取り戻せるか


 興南高ではエースとして4季連続で甲子園のマウンドを踏んでおり、3年時の活躍は周知のとおり。当時から見せている小柄な体を目いっぱい使う独特な“トルネード投法”は今でも健在である。投球フォーム(9.0点)に関して特に大きな欠点は見られない。軸足である左足にしっかりとタメをつくり、左ヒジを高く上げ、下半身主導の動きから腕を強く振る。この投手独自のフォームは固まりつつある。リリース時に右肩がやや三塁方向に開いてしまうことがあるが、ここは微調整で済む修正点だろう。

 ストレート(8.5点)は常時145キロ半ばの数字が出ており、昨秋の東都大学一部リーグではついに最速が150キロに到達した。ただ、リリース時にボールを強くたたくことができていない面も見られる。さらなるキレと精度が欲しい。投球フォームにもつながることだが、体全体がしっかり捕手の方向へ向いてくれば、なお良い角度でストレートを投げ込むことができるはずだ。

 変化球(9.0点)はカーブ、スライダー、フォーク、ツーシームと多彩。特に魅力があるのは・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

プロフェッショナルレポート

プロフェッショナルレポート

元巨人チーフスカウトで現在はベースボールアナリストとして活動する中村和久によるドラフト候補生の能力診断。

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング