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オリックスの快進撃を支える投手陣の中で、いまひと際輝きを放っているのが高卒6年目の西勇輝だ。あれよあれよという間に開幕6連勝。いまや、エース・金子千尋を押しのけてチームの勝ち頭になっている。ただひたすらにエースの背中を追い掛けてきた若き右腕が、この春、心身ともに成長した姿を見せてくれている。
取材・構成=三橋祐子 写真=佐藤真一、BBM

自分の「間」

──4月30日現在で、開幕から負けなし。絶好調ですね。(インタビュー後の5月6日のロッテ戦(京セラドーム)で6勝目をマーク)

西 まだ始まったばかりですし、今はただうまくいっているだけです。変化球なりストレートがうまいこといいコースに行っているだけで、まだまだ手探り状態です。

──自信を持って投げているように見えますが。

西 マウンドでは自分の弱いところやスキを見せないように常に心掛けているので。今は堂々と自分のペースで投げられていますね。

──手探りの状態ながらも結果を残しています。昨年までとどこが違うのでしょうか。

西 フォアボールが少なくなったことでしょうか。今まではランナーを出すと焦ってしまっていたのですが、自分の間を取れるようになって変わりました。今までは次から次へとどんどん投げてしまってすごくもったいなかった。

 それならば、自分のタイミングでゆっくり投げてみよう、と。分かっていながらなかなか実践できなかったんですが、それができるようになったので、今はうまくいっているのかなと思います。

▲4月29日のソフトバンク戦(京セラドーム)で7回を2失点に抑え開幕5連勝を飾った。この勝利でチームは2000年以来の貯金10、球団最多タイの4月17勝をマーク



──ポンポン投げ急いでしまっていたということですか。

西 そうですね。自分ではゆっくり間を取って投げているつもりでも、周りの人からは早過ぎると言われて。それなら、ゆっくり投げても普通の人と同じペースだから大丈夫だな、と…

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