週刊ベースボールONLINE

今、話を聞きたい人

ヤクルト 川端慎吾「いっぱいランナーがいる方が好き」

 




ヤクルトの三番打者として欠かせぬ存在となっている川端慎吾は、過去8年間、ケガに苦しめられてきた。誰もが認める打撃センスを持ちながら、1年間一軍でフル出場したことは一度もない。それでもひたむきに、まじめに練習に取り組む姿にチームからの信頼は厚い。今季、悔しい過去を払しょくするかのように打ち続けるその姿は、大きく頼もしい。
取材・構成=阿部ちはる 写真=井田新輔(インタビュー)、高塩隆、荒川祐史

──9月3日の中日戦(神宮)で放った本塁打は、自身初の2ケタとなる10本目となりました。

川端 目標にはしていましたね。10本は打ちたいなと。

──今季は安打、打点数などで過去の数字を上回っていますが、昨年までと変えた部分はありますか。

川端 本当に少しですけど、バットを若干長く持って、思い切り振ることを心がけるようになりました。去年までは「ヒットを打ちたい」という気持ちが強く、当てにいく悪いクセがあったのですが、今年はそれが少ない。自分のタイミングが合ったときにしっかり思い切り振るということができているので、それが本塁打にもつながっているのかなと思いますね。

──打席に立つときにはどのようなことを意識しているのでしょう。

川端 場面によって変わります。もちろんピッチャーも毎回違いますから、相手ピッチャーと場面と状況に合わせて、打つ方向や高さ、打つコースを決めますね。

──毎打席、変えている。

川端 はい。ランナーがどこにいるかで守備位置が変わりますし、誰もいないところに打てばヒットになる確率は高くなりますから、そうやって打つところを狙ったりだとか、打つ方向を決めたりだとかそういうことを考えますね。

──チームは打線が好調で、いい場面で回ってくることも多いと思います。走者がいる、いないで意識は変わりますか。

川端 全然違いますね。いっぱいランナーがいる方が好きです。なんだろう。気持ちが高ぶるというか、「よしっ!」っていう気持ちになるので、ランナーがいないよりも、いる方がいいですね。

──一番の山田哲人選手は出塁率が非常に高いです(5日現在.417)。かえしてやろうという思いですか。

川端 そうですね。前半戦は全然かえせなくて、得点圏打率もすごく悪かった(開幕から4月30日まで.240)ので、アイツ(山田)も・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

今、話を聞きたい人

今、話を聞きたい人

週刊ベースボール編集部が注目する選手にフォーカスするインタビュー企画。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング