外国人選手に頼る比重が大きいチームにあって、外野の競争は過酷さを増している。その中で、二軍で地道に実力を高める3年目。羽ばたく準備を着々と進めている。 快音を響かせ、描く放物線はいつの日か一軍に届くはずだ。そう信じてバットを振り続けている。
広島3年目の
下水流昂はウエスタン・リーグで、トップのカニザレス(
ソフトバンク)に次ぐ12本塁打を記録する。筋肉隆々の体型ではないが、強いリストを生かした打撃から一発長打の魅力を持つ。本塁打だけでなく、打率(.283)も、打点(39)もリーグ上位。待望される右の和製長距離砲として存在感を高めている。
ただ、二軍で結果を残してはいるが、今季まだ一軍昇格はない。一軍の外野には主戦の
丸佳浩と2人の外国人に、
松山竜平や
赤松真人といった一芸に秀でた選手、開幕から一軍に帯同する若い
鈴木誠也と
野間峻祥に固定されつつある。割って入ることが厳しい状況に、不平や不満が爆発しても不思議ではない。しかし、下水流は現実を冷静に受け入れている。
「数字がすべてですから。後半戦に入ってあまり打てなくなっているのは事実。二軍で調子の波があってはいけない。ずっと良くないと上げてもらえないだろうし、上で結果を残すこともできないと思っています」
チーム状況や環境ではなく、原因は自分自身にあるととらえている。
6月後半に5本塁打を量産してリーグトップの本塁打数を記録して前半戦を折り返しながら、後半戦に入るとペースダウンした。原因は・・・
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