
先発投手としての一本立ちを目指す
今年に懸ける思いは強い。3年目を迎える
原樹理は、キャンプ初日からブルペン入り。投手陣最多の106球を投げた。「ペースは例年より少しだけ早い。直球だけを意識して投げました」。昨季は、先発だけでなくリリーフも経験した。26試合に登板して3勝11敗、防御率3.84。昨年12月の契約更改では、1200万円増の2900万円(金額は推定)でサインするなど、大きな期待がかかる。
そんな右腕が意識するのは、やはり投手の原点「外角の直球」だ。キャンプ初日のブルペンでは、右打者の外角低めに何度も制球し、見守った宮本ヘッドコーチは「思ったよりも良かった。いい感じがした」と好評価。見据えるのは自身初の開幕投手だ。
「野球人生で開幕投手をやる機会は、なかなかない。僕レベルの選手が言えることではないですけど、小川(泰弘)さんもケガ明けですし、開幕を任されるくらいのアピールをしていきたい。いつまでも小川さんの後ろをついていくわけにはいかない」
キャンプ中、小川監督は、
由規と石川が開幕投手の候補であることを示唆したが、原も負けてはいない。昨季のクオリティー・スタート(6回以上を投げて自責点3以内を表す)率は、63.16パーセントと高い。エース、小川は疲労骨折をした右ヒジの手術明けで、開幕からいけるかは不透明という状況。昨年、みやざきフェ
ニックス・リーグに志願の参加をし、直球のレベルアップを図る原がチーム浮上のカギとなる。
写真=内田孝治