主砲として頼もしい活躍
立ったまま三塁ベースを踏むと、
島内宏明は満足そうに三塁側ベンチを指さした。5月12日の
西武戦(
楽天生命パーク)。2点を先制された直後の4回無死一、二塁。島内が
ニールのツーシームを思い切って引っ張った。右翼線への2点適時三塁打。頼れる主砲の一打で同点に追いつくと、この回一挙4点を奪取。4対3で逆転勝利を飾った。
11日の西武戦(楽天生命パーク)でも3打点の活躍を見せたばかり。23日の時点では34打点は
ロッテ・
マーティンに次ぐリーグ2位の成績だ。23日の試合終了時点で打率.265ながら勝負強さが際立つ。まさに、主砲としての役割を果たしている。
チームは首位争いを演じている。涌井ら先発陣や松井を含めた中継ぎ陣の活躍も見逃せないが、島内の働きがあってこそだ。石井GM兼任監督は島内を四番に据える理由について「ホームランを打てるのが四番というわけじゃないと思う。信頼しているから、そこ(四番)に置いている」とコメント。全幅の信頼を寄せている。
ただ本人にとって四番は「一番やりにくい打順」なのだという。それでも結果を残しているのだから、序盤戦のMVPを受賞するにふさわしい。特に心掛けていることは「得点圏に走者がいるときは、なんとかかえそう」だという。19年8月には、球団の月間最多安打記録となる38安打をマークするなど、本来は夏場を得意とする選手。前半戦のみならず、中盤戦以降も打って打って打ちまくる。
写真=BBM